おまかせ!ジュエリークリニック



オーダー、リフォーム対応が出来ない宝飾店はツブれる
 オーダー、リフォーム対応が出来る店と出来ない店で、何が違うのかをチェックすると、素材、デザイン、加工の知識、経験がまったく違っていることがわかる。出来ない店に共通するのは、素材、デザイン、加工についての知識、経験が浅く、これでは製作発注もままならないだろうと思わせる店だ。
 
 しかし、考えるまでもなく、宝飾店は、既製品を売るにしても、各々の商品が持つ素材、デザイン、加工の付加価値をアピールして売る商売である。自分で作らないからといって、自分たちが売る製品についての特徴が把握出来なければ、お客にその製品の良さを説得力をもって説明できはしないだろう。結果としては「安さ」だけしかアピールできず、自ら利益を取れない状況に追いやっていく。こういう店の末路は見えている。
 
 要は勉強しているか、いないかの違いなのである。そうして、勉強すれば、自ずと作ってみたいという気持ちになるものである。
 次に、何を作るかということになる。そうなれば、まず自分が好きな石で作ってみようということになるだろう。
 ではどこでそれを入手するかを考え、出入の卸に頼むかもしれない。
 しかし、自分の考えていたものとピッタリの石はなかなか見つからないだろう。そこで、自分の足で探し始めるかもしれない。
 こういうことをするようになるのである。こういう積み重ねこそが、モノを作るということである。
 
 断言するが、こういう志向を持っているかいないかで、宝飾店の未来はまったく違ってくる。
 例えば、自分で初めて作った商品は、自分がイメージしていたものとはかけ離れた代物になってしまっただろう。しかし、商品の何をチェックすることが重要であり、技術的にどこが難しいかが体でわかる。そういう体験は、既製品の仕入でも生きるだろうし、販売でのセールス・トークも違ったものになるだろう。ましてや、自分で満足した製品が出来たときには、これは絶対に売れ残ることはない。
 
 なぜか。
 それは、顧客に説明するときの入り方がまったく違ってくるからである。この石はどこで手に入れたのか、なぜこういうデザインになったのか、表面処理はなぜこうしたか、すべて説明できるのである。話し振りもまったく違うだろう。眼を輝かせて、情熱を持ってその商品について説明することだろう。こういう説明を受けて、納得しない顧客は少ない。どうしても心を動かされてしまうものである。
 
 ジュエリーとは、本来こういう売られ方がされなければいけない商品である。そういうところにこそ、魅力がある商品なのである。